「狐を狩ろう」という言葉から「カイロ講」と呼ばれており、本来は数々の災厄をもたらすとされた悪獣の狐を、村境へと追放する悪魔払いと除災の行事であるキツネガリのことであるが、同日夜に行われていた家内安全、五穀豊穣を祈った戸祝いといつしか習合混淆して、現在では戸祝いも、キツネガリ(カイロ講、ガリアイ)も同様の行事となっている。
新庄では1月6日夜(現在は昼)、字ごとに男子(現在では女の子も)が全戸を回って、餅やお年玉をもらう。地区ごとに多少の違いはあるが、馬場地区では次の歌を歌って各戸を訪れる。
今年の年は めでたい年で 背戸には背戸蔵 カドには金蔵 中には不動の宝蔵
ますます繁盛しまするように カイロノーカイロノー
キツネの寿司は七桶半 八桶にさそうて カイロノーカイロノー
西から東 おっとりまわして スッカラカンカン
ますます繁盛しまするように カイロノーカイロノー
(引用・参考文献:わかさ美浜町誌「美浜の文化第一巻 暮らす・生きる」)
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